響け!ユーフォニアム3 最終回

次なる曲へ。


 実質的最終回は前回で、今回はほぼエピローグではありましたが、これまでずっとずっと追い続けてきた彼女たちの夢が叶い、最高の笑顔で終われたことが何よりでした。

 正直一週間経っても自分は心の整理が結局つかず(苦笑)今回も見てはいたけれど、なんだか「眺めていた」の方がしっくりきたかもしれません。でも久美子ちゃんが悔いがない3年間だったという言葉を聞いて、心の中でようやくすとん、と、気持ちが落ち着いた感じがしました。


 3年間。放送時系列では、もう9年が経過していました。いろいろあり過ぎた9年でした。でもこうして無事に、最後まで描いてくれたことは何よりも嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。想像を絶するほど悩み考え創り出されたものだということは、ここまで見てきた人たちであれば、誰もが感じられたんじゃないかな。魂が込められた作品とは、そこまで多く出会えるものじゃないだけに、この作品は間違いなく、その想いが込められた作品であったと、断言できます。


 高校生の3年間。そのすべてを吹奏楽につぎ込んだ彼女たちの青春は、必ずこの先の人生の礎になるだろうし、この3年で得た経験はかけがえのないものなんだと、理解できるだろう。ひとつ一つの選択に重みがあり、時には取り返しつのつかない道を選ぶときもあった。自分ひとりで、選ばなくてはいけないときだってあった。あっているのかなんて全然わからず、誰が、泣いていたかもしれない…
 それでも前へ進み、信じ続けることを諦めず、進んだからこその金賞だったのだと思います。そして、

 「努力すればそれは必ず叶うのだ」ということにはならない。

 そのことも、この作品では最後に、渾身の力で描いてきていました。どうやったってどうにもならないことがあるんだということ。それでも、その現実を受けて、明日を迎えなくてはならないのだということ。それは辛いことではあるかもしれないけれどそれが「現実」なんだということ。そこまでの道のりがあったからこそ、彼女たちは勝ち得た。


 ありえた未来の1つではあったとは思うけれど、全く想像していなかったことを、まさかこの作品で目の当たりにするとは思ってもいなかったので、ある意味、一生忘れられない作品に昇華してしまった感じでした。
 それでも、この作品に出会えたことは奇跡であったし、最後まで見ることができて本当に良かったです。ありがとう、と、すべての関係者の皆さんに心から伝えたい。そんな素晴らしい作品でした。





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