絶園のテンペスト 最終話

胡蝶の夢。



 SFとしてのオリジナリティもさることながら、推理要素も加えられていることから、作品全体に漂うミステリアスさと、リアリティさ。思考はあくまで限りなくリアリズムであることが、相反しているよういで溶け合っている。この感覚はなかなか他に類を見ないスタイルだったので、最後まで大変楽しめた作品でした。1クールでエンディングか、と思っていたら実はもう1クールあったの知らなくて(^_^;) 勝手に楽しんでいたところも大きかったかも。

 週刊誌によくあるような、毎回毎回のクライマックと引きの良さが絶妙だったと思うし、絶対的存在として君臨していたはじまりの樹の姫宮が、その力はそのままに、決してバランスを崩すことなく、それでいて不自由さも大いに与えられていて、人間らしさが感じられたところも良かったです。葉風ちゃんの心の動揺がとても顕著というか、わかりやすく乙女な部分が好きだったなぁ。
 そして絶園の魔法使い。物語当初にこの世から消えていたにも関わらず、巧みに現れてきてはその存在を絶対なものにしつつ、けれど過去は決して変わらなかった。物語の組み方上、とても複雑な配置と思いましたが、違和感なく描かれていて、ここも見ていて気持ちのいい関係でした。ただ、1クール時のEDだけは今思い返してもありえないと思います。かなり作品に悪影響しか与えていなかったように思えてならなかった(苦笑)あとできれば花澤さんではない方が良かったなぁ。。

 
 新しいはじまりは何度でも迎えられるし、別れも何度だって訪れる。はじまりがあれば終わりがあるし、終わりがあれば必ず、はじまりがある。そして別れとは決して、おわりではない。未来とは常に今と繋がり、過去から紡がれていき流れ、掴むもの。


 久しぶりに1話1話を楽しめて、2クール全体も物語として見事に完結し、大変きれいなエンディングを見ることができました。最後まで見れて本当によかたtです。数々の素晴らしいアイデアが、ほんと楽しかったです(^^)





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